着物の種類で買取価格が変わる？買取前に知るべきこと

着物の買取を検討している方の中には、どの着物が買取できるのか、買取価格の相場はどのくらいなのかわからないという方もいます。 実は、着物の種類によって買取価格が変わるため、買取に出す前には正しい知識を身に着けておくことが必要です。

本記事では着物買取前に知るべきことについて詳しく解説します。 着物買取を検討している方はまず本記事をご一読ください。

買取対象となる着物の種類

着物と一言で言ってもいろいろな種類があり、種類によって買取時の価格相場が異なります。 まずは、着物の種類と買取相場について解説します。

織り着物

織り着物とは、染めた糸を使って織った着物のことで先染めと呼ばれる製法で作られています。 先に糸を染めていることから手触りは硬く、デザインもシンプルなものが多いです。 このことから、織り着物は比較的カジュアルな場に着ていかれることが多くなります。 織り着物は主に以下の着物が該当します。

大島紬

結城紬

黄八丈 　　　　

牛首紬

久米島紬

塩沢紬

上田紬

郡上紬

芭蕉布

宮古上布

八重山上布

越後上布

織り着物の価格相場は10～15万円程度とされています。

染めの着物

染めの着物とは、まずは白い糸で着物を縫い上げ、その後に染めて色を付ける手法で、後染めという製法で作られています。 なめらかな手触りと柔らかな着心地で高級感があり、さまざまな柄が入っていることが特徴です。

そのため、訪問着や振袖などフォーマルな場やパーティーに着ていく着物は染めの着物にあたります。 染めの着物の価格相場は15～20万円程度です。

帯も買取対象に！

着物を着る時に欠かせない帯は着物とセットではなくても買取してもらえます。 着物の帯は、大きく分けて以下のものがあります。

丸帯

袋帯

名古屋帯

半幅帯

フォーマルな着物に使われることが多い丸帯、袋帯は2～20万円程度と価格帯の幅が広いうえに、比較的高い価格で買取される傾向にあります。 一方で、名古屋帯や半幅帯といったカジュアルな場に着ていく着物に合わせる帯は2,000～5,000円程度が相場です。

高く売れる着物はどんな着物？

着物の中には相場を超えて高額で取引される着物もあります。 ここからは、比較的高額で買い取られる傾向にある着物について解説します。

ブランド着物

ブランド着物は、どの種類であっても高額買取対象となりやすいです。 例えば、織り着物は、染め着物と比べると価格が低くなる傾向にありますが、世界三大織物と評される大島紬や、日本三大紬と呼ばれる大島紬、結城紬、牛首紬は、高額買取対象となり、その買取相場は20万円程度にもなります。

また、染めの着物においては一番格式の高い大振袖のものや、有名作家が作ったものであれば数十万円で買い取られます。

正絹の着物

正絹の着物とは生地に正絹が用いられている着物のことです。 元々着物は、正絹で作られるものが一般的でした。

しかし、正絹は湿気に弱くてカビやすく、管理が大変であることから近年ではポリエステルやウール、麻、綿などの素材が使われているものも増えてきました。 これらは管理面では簡便である一方で、正絹特有の独特の光沢と手触りの良さは再現できず、着物としての価値は低い傾向にあります。 正絹の着物は希少価値も高いため高額で買い取られます。

一般的な身丈サイズもしくは袖丈が長い着物

一般的な身丈サイズの着物は、需要が高く買取後にも販売しやすいことから高額買取の傾向にあります。 一般的な身丈サイズとは日本人女性に多い150cm以上のことを指しています。 つまり、丈の長さが150cm以上あれば問題ありません。

150cm以上あれば、もしも身長が低い方が購入しても丈を詰めれば問題なく着用できますが、丈が短いものは長さを足すことが難しいため、需要がなくなる傾向にあります。 また、振袖においては身丈の長さだけでなく袖丈の長さも買取額に影響します。 振袖の長い袖丈は厄払いを意味するため、袖丈が長いものの方が需要があるものの、質の良い素材をふんだんに使用するという観点から、袖丈が長くなるほど価格が上がることが多いです。

そのため、買取市場においても袖丈が長ければ長いほど価格相場が高くなるのです。

着物買取の前に知っておきたいポイント

自宅に眠っている着物が買取可能だと知り、実際に依頼してみようと考えている方もいるかもしれません。 しかし、着物買取を依頼する前にはいくつか知っておいていただきたいポイントがあります。 ここからは、着物買取の前に知っておくべきポイントについて解説します。

良い状態の着物を買取に出す

着物は、使われている素材によってはカビが発生しやすかったり、虫食いが起こったりします。 着物の状態が少しでも悪くなると買取価格は大幅に下がります。 これは、ブランド着物であっても同様です。 着物の買取価格は一般的に購入額の10～20％が相場と言われていますが、カビ、虫食い、やぶれ、シミなどがあると、10％を下回ることも珍しくありません。

そのため、着物の状態は良くしてから買取をお願いしましょう。 クリーニングに出したり修繕したりしてから買取してもらうと買取額が上がる可能性が高まります。

着物の流行を知っておく

着物も洋服と同じように流行があります。 流行している柄や色の着物をその時期に買取に出すことで、買取額が上がる傾向にあります。 同じ色や柄であっても流行していない時期に出すと、価格はあまり上がりません。 着物の流行を確認しながら買取に出すかどうかを検討しましょう。

証紙や落款を用意する

証紙や落款は着物の品質や価値を証明するものですが、これらがないと着物の出所や正確な価値を判断できず、ブランド着物であったとしても買取価格が下がることがあります。 そのため、証紙や落款があるかどうかを確認してから買取に出しましょう。

まとめ

着物にはさまざまな種類があり、種類によって買取価格が変わりますが、一般的にブランド着物は高額買取対象となりやすいです。また、袖丈が長かったり需要が高い色や柄だったりすると高額買取対象となるため、買取に出す前に確認しましょう。 また、汚れや破れなどがあるとブランド着物であっても価格は急落します。着物買取を検討する際には良い状態にしてから買取に出しましょう。

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