幼少期の思い出がたくさん詰まった人形を買い取ってほしい、あるいは親族の遺した人形を使わないから買い取って欲しいなど、さまざまな事情で人形買取には一定の需要があります。
本記事では人形買取の相場を種類別に詳しく解説します。
人形の種類と買取相場
人形の種類によって買い取り額の相場は変わります。まずは、人形の種類別に買取価格の相場を解説します。
日本人形
日本では古く昔から飾られていた人形です。一昔前では子供が生まれると子供の健やかな成長を願って親族より贈答される品物の代表でしたが、近年は住宅事情が変わったこともあり、贈答されることも減っています。
日本人形の買取相場は幅広く、数千円から数十万円に及びます。
最も安く取引される日本人形はこけし人形と江戸時代に京都で作られていた御所人形で、安くて数百円、高くても数万円程度です。有名作家の作品でも数万円程度とされています。
こけし人形については近年の日本ブームによって量産されていることから、戦前のこけしにのみ高い価値があるとされています。
一方、最も高く取引される日本人形が市松人形です。室町時代の貴族の子どもたちの人形遊びに用いられていたもので、特に女の子においては裁縫の練習に市松人形の洋服を作っていたと言われています。
市松人形は安くても数万円での買取が一般的ですが、状態が良かったり有名作家の作品だったりすると数百万円で買い取られることもあります。
ひな人形・五月人形
女の子の成長を祝うひな人形、男の子の成長を祝う五月人形の買取相場は、それぞれ異なります。ひな人形は数万円から数十万円、五月人形は数千円から数万円程度が一般的です。
どちらも江戸時代にできたものには価値があるとされています。
また、ひな人形は桃の節句、五月人形は端午の節句が近づくと需要が高まるため、その時期に合わせて買取してもらうと高額で買い取ってもらいやすくなります。
フランス人形
西洋を思わせる顔立ちの人形のことをまとめてフランス人形と呼びます。
フランスの有名ブランドメーカーのものは高額買取対象となり、特にジュモー製とブリ製は高額対象です。ジュモ―製のフランス人形の買取相場は20万円から50万円で、製品の数が多いことから、買取金額に幅があります。
状態が良いものやサイズが大きいものであれば数百万円~数千万円で買い取られることもあります。
ブリ製の買取相場は数十万円ですが、価値があれば数千万円で取引されます。
また、ブリ製はレプリカであっても数万円で買い取られる傾向があり、注目されています。
ビスクドール
ビスクドールとは女性の姿を模した磁器人形のことで、19世紀のヨーロッパで、中流階級の令嬢や貴婦人を中心に流行した、大人のための観賞用人形です。
費用相場は、数万円から数十万円ほどです。フランスの大手ブランドが手がけ、なおかつサイズ感が大きいものは高額対象になります。
買取ができない人形は?
人形の中には買取ができないものもあります。買取ができない人形は次の通りです。
作者、作家が不明
作者や作家が不明なものは買取対象外となるケースが多いです。その理由としては、鑑定ができないため詳細な買い取り額が提示できない点があります。
また、人形本体はあっても付属品がなく、詳細が全く分からない場合は、盗品の可能性が考えられるため、買取を断る会社が多いです。
さらに、作者や作家がはっきりしていない場合には模倣品と判断されることもあることから買取されません。
作者や作家はわからない場合には、入手ルートを明確にしておけば買取成立する可能性もあります。
破損や汚損が目立つ
破損や汚染が目立つ場合も、再販が難しい、あるいは修理やクリーニングの費用がかかるため、買取してもらえません。
ただし、汚れや破損があっても人形そのものに高い価値があるなど例外で買取対象になるケースもあるため、買取業者へ一度相談してみても良いでしょう。
大型の大きい人形
現在の住宅事情や人形に対する価値観からガラス箱に入った人形や、段数の多いひな人形、サイズの大きい日本人形などは需要がない傾向にあります。
そのため、大型の大きい人形も買取対象外となる傾向にあります。
人形買取を高値でしてもらうためのポイント
人形を少しでも高値で買取してもらいたいという方は、高値で買取となる次のポイントを押さえておきましょう。
作られた時代が古いものを買取してもらう
人形のうち、特に海外の人形は戦争中にそぐわない品物と判断されて没収されたり燃やされたりしていることがあります。
また、戦火によって自宅に飾っていた日本人形が燃えてしまったというケースもあります。そのため、戦前の人形で状態の良いものは高値で取引される傾向にあります。
付属品はそろえておく
共箱、木札、銘といった付属品がそろっていると買い取り額は上がります。また、日本人形にはお着換え用のお洋服などの付属品があることもあり、この付属品があれば買い取り額がさらに上がります。
汚れを落としておく
ガラスケースについた手垢や、人形についたホコリなど軽い汚れは自分でも無理なく落とすことができます。
そのため、全ての汚れを落としてから買取をしてもらいましょう。汚れがついているよりも汚れが少ない方が買い取り額が上がる傾向にあります。
まとめ
人形買取は人形の種類によって買取額が異なりますが、概ね戦前に作られたものについては買取額が高額になる傾向にあります。
ただし、子供が遊んでいた人形は汚れていたり壊れていたりする場合があります。
その場合、せっかく価値のある品でも買取ができないケースもあるため、自宅に古い人形が眠っているという方はまず綺麗にしてから買取業者へ査定をしてみましょう。
総合買取の華丸では、さまざまな種類の人形を出張で買取可能です。ケースに入っていて重量がある、持ち出す際に壊れたら不安という方は、ぜひ一度総合買取の華丸へご相談ください。