
研究室の片付けや実家の書斎で見つかった史料集や歴史全集などには、線引きや蔵書印が残っていたり途中の巻が欠けていたりするものが多く、売れるかどうか判断しにくいこともあるでしょう。
しかし、こうした状態の本でも、歴史書は需要が高い傾向にあります。
背景にあるのは、絶版になって中古でしか手に入らない歴史書の多さです。
この記事では、中古で人気がある史料集・歴史全集の例と、査定で見られるポイントをご紹介します。
出張買取なら、重い全集が何十巻あっても運び出す手間をかけずに手放せるので、あわせて検討してみてください。
中古で人気がある史料集・歴史全集

史料集や歴史全集には、古文書の原文を収めたものから、研究者がまとめた講座まで、いくつかの種類があります。
一般的に中古で人気がある例を、査定での見られ方とあわせて種類ごとに見ていきましょう。
古文書や日記の原文を収めた史料集
古文書や日記などの原文を活字にした史料集は、解釈が変わっても元の文章は変わらないため、新しい研究が出たあとも使われる本です。
刊行から年数がたった版でも研究にそのまま使えるのが、ほかの分野の本との違いです。
中古で名前がよく挙がるものには、次のようなシリーズがあります。
- 『新訂増補 国史大系』(吉川弘文館)
- 『大日本古記録』(東京大学史料編纂所 編/岩波書店)
- 『史料纂集』
- 『日本史籍協会叢書』
- 『鎌倉遺文』『南北朝遺文』『戦国遺文』などの遺文シリーズ
- 『訳注日本史料』(集英社)など
江戸幕府や藩の記録をまとめた史料
幕府の役職者を記した武鑑や、藩が残した公式の記録をまとめた史料は、研究者のほか、家系や地域の歴史を調べる方にも読まれる本です。
藩の史料には、旧藩ゆかりの団体や地元の出版社が少ない部数で刊行したものも多く、めずらしさを評価されることがあるでしょう。
代表的なものは次のとおりです。
- 『江戸幕府役職武鑑編年集成』
- 『江戸幕府日記 姫路酒井家本』
- 『会津藩家世実紀』
- 『加賀藩史料』
- 『藩史大事典』(雄山閣)など
近代史や戦史の資料集
明治以降の政治や戦争の記録をまとめた資料集は、近代史の研究者や戦史に関心のある方に求められる分野です。
『戦史叢書』のように100巻を超えるシリーズは、関心のある巻だけを集める方も多く、一部の巻だけでも中古で需要があります。
主な例を挙げましょう。
- 『戦史叢書』(朝雲新聞社)
- 『現代史資料』(みすず書房)
- 『日本城郭大系』など
研究者がまとめた講座や人物の叢書
時代ごとの研究をまとめた講座や、歴史上の人物を1冊ずつ取り上げた叢書は、学生から歴史好きの方まで幅広く読まれる本です。
『岩波講座 日本歴史』のような講座ものは、刊行された時期ごとに複数のシリーズがあるため、査定ではどの時期のシリーズかが確かめられます。
『人物叢書』は、1冊だけでも中古で選ばれやすい叢書です。
定番として知られるのは、次のシリーズです。
- 『岩波講座 日本歴史』『日本通史』(岩波書店)
- 『日本の歴史』(中央公論社)
- 『人物叢書』(吉川弘文館)など
史料集・歴史全集の査定で見られるポイント

史料集や歴史全集は何十冊にも及ぶものが多く、1冊ずつの状態に加えて、一式として残っているかどうかも確かめられるのが特徴です。
多巻ものは欠けた巻がないかで評価が変わる
史料集は研究で何冊も続けて使われるため、欠けた巻がなく一式で残っているものが求められやすい傾向です。
途中の巻が欠けていても、残りの巻だけで買取の対象になることがあります。
研究室に置いていた巻と自宅に持ち帰った巻のように、置き場所が分かれている場合もあるので、手放す前に両方を見ておきましょう。
函・月報・付録の系図や地図も一式として見られる
歴史全集には、函(本を収めるケース)や月報(各巻に挟まれた小冊子)のほか、系図や年表、地図などの付録が付くものがあります。
付録は本体より薄いため、別の場所にしまったまま見落とされがちです。
本棚の引き出しや函の中も、売る前に確かめておくと安心です。
刊行元や刊行時期によってめずらしさが違う
学会や研究会がまとめた論文集や紀要、旧家が家の歴史をまとめた家譜などは、部数が少なく出回りにくい本です。
戦前に刊行された史料集は旧字体で組まれたものが多く、のちに新しく組み直された版とは別のものとして見られます。
研究で使った歴史書を手放すときの注意点

研究や調べもので使い込んだ歴史書は、線引きや汚れが残っていることも少なくありません。
以下の3点に注意して準備を進めましょう。
メモや線引き、除籍印は消さずにそのまま査定に出す
本文が読める程度のメモや線引き、研究室の蔵書印、図書館が本を手放すときに押す除籍印は、消さずにそのまま査定に出しましょう。
歴史書は中身が読めることが重視されるため、こうした跡がある本も値段がつくことがあります。
古い紙は薄く弱く、消しゴムで強くこすると破れたり毛羽立ったりするので注意が必要です。
シミや汚れは薬品や水で拭き取らない
紙のシミや表紙の汚れが気になっても、薬品や水で拭くと紙が波打ったり色が抜けたりするので、乾いた布でホコリを払う程度にとどめてください。
なお、虫食いで文字が欠けた本や、カビが広がった本は、買取が難しくなりがちです。
大量の本は大きな箱に詰め込みすぎない
大量の歴史書を一度に運ぼうとして、大きな段ボールに詰め込みすぎると、重くて持ち上げられなかったり、持ち上げた瞬間に底が抜けたりすることがあります。
函入りの全集は1冊でもずっしりと重いため、箱は一人で無理なく持てる中くらいの大きさにし、小分けにして詰めるのが安全です。
それでも量が多いときは、査定員が自宅まで来る出張買取を使えば、運ぶ手間が減るうえ、腰を痛めたり運ぶ途中でけがをしたりする心配も少なくなります。
まとめ

史料集や歴史全集は、今も研究や読書のために必要とされている本です。
研究を終えた本や家族が残した本も、古紙に出す前に、次に読む人へ引き継ぐ方法として買取を考えてみてください。
総合買取の華丸では、史料集や歴史全集をはじめとする歴史書の出張査定を行っています。
査定員がご自宅に伺うため、重い全集を運び出す必要はありません。
冊数が多い場合は、後日のお引き取りとなることもありますが、売却するかどうかは査定額を確認してから決められますので、欠けた巻がある全集や線引きのある本も、まずはお気軽にご相談ください。
この記事の監修者
津村 雅之Masayuki Tsumura
株式会社 2nd Village
代表取締役
プロフィール
リユース業界歴は10年以上。大手出張買取会社にて営業部長を務め、約100名の組織を率いながら業績拡大を牽引。その後2022年に独立し株式会社2nd Villageを設立し、買取ブランド「総合買取 華丸」を展開。安心感あるブランド設計と、ウェブ集客を活用し成長企業に育て上げた。その独自の経営哲学と人材育成への情熱は、次世代リユース業界を牽引する存在として注目を集めている。





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